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ゼロス ギリシャ神話の栄光、競争心、嫉妬の神。 関連: パラス(2) (父) ステュクス (母) 別名: ゼーロス
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ゼロス ロイド コレット リフィル ミトス クラトス 基本情報魔鏡技 鏡装 星4武器 星3武器 作戦 プロフィール キャラカスタム 立ち絵/覚醒絵 基本情報 -... 魔鏡技 窮地からの救出(ディバイン・インペイル):恒常魔鏡 属性:光 単体攻撃 MG:100 威力:1365 麗しの色男(フォーリン・ラブ):季節魔鏡 属性:火 単体攻撃 やけど付与 MG:80 威力:1050 恒常 季節 鏡装 -... 麗しの剣士ゼロス(閃空衝裂破) 属性:闇 性質:斬 消費CC:7 威力:410 秘技『魔神閃空破』 消費CC:17 星4武器 -... ララサイトダガー(閃空裂破) 属性:光 性質:斬 消費CC:5 威力:375 クテルドサーベル(断空剣) 属性:風 性質:斬 消費CC:5 威力:370 ツヴァルスダガー(風雷神剣) 属性:水風 性質:斬 消費CC:6 威力:295 ミゼラブサーベル(ファーストエイド) 属性:無 性質:魔 消費CC:4 回復力:15 星3武器 -... チンクエディア(ウィンドカッター) 属性:風 性質:魔 消費CC:4 威力:330 バイドサーベル(ライトニング) 属性:光 性質:魔 消費CC:4 威力:365 アサルトダガー(魔神剣・双牙) 属性:無 性質:射 消費CC:4 威力:275 フセット(紅蓮剣) 属性:火 性質:斬 消費CC:4 威力:245 作戦 -... 作戦名 効果 牽制しつつ戦え 物攻+10% 近接技で戦え 物攻+5%物防+5% 回復主体で戦え 術防+10% プロフィール -... CV:小野坂 昌也 テイルズ オブ シンフォニア 性別:男性 年齢:22歳 身長:179cm 体重:68kg 詳細 ミリーナの一言 イクスの一言 キャラカスタム -... 種類 名前 画像 衣装 チャラい貴公子 衣装 しゃべると三枚目 アタッチメント 薔薇の花束 立ち絵/覚醒絵 -... クリックorタッチで覚醒絵が表示されます。
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「シエスタさんが変態貴族のモット伯の所へ奉公することになった。」 「・・・で?」 「助けに行ってくるので今日は休みます。」 「はぁ!?何いってんの!?使い魔に休息なんて無いわよ!!」 「うるせぇ!!労働基準法違反じゃあないか!!」 「だいたい助けるって何するつもりよ!!」 「とにかく今日中には帰ってくるんで!じゃ!」 「あ、こら!待ちなさい!!」 新ゼロの変態 間奏曲(インタールード) さて、こういう場合彼ならどういう行動を取るだろうか? モット伯の所へ殴り込む?彼の性格上、これはないだろう。 しかもモット伯は多少は名の知れたメイジである。 ギーシュなんかとは格が違う。 やはり、口先八丁で丸め込むつもりだろう。こっそり忍び込んで連れ出すつもりかも知れない。 いずれにしろ・・・あまりいい結果は想像できない。 下手したら逮捕される危険性だってある。 そんなことを考えて、ルイズは深いため息をついた。 しかし、当の本人は夕方、シエスタを連れて帰ってきた。 「・・・あんた、何したの?」 「何って・・・シエスタさんを返してもらうようお願いしただけさぁん♪」 「・・・やけに機嫌がいいわね。じゃあ、仕事いつもより多くやっても大丈夫ね。」 「おいおい、そいつはひどいな!HAHAHAHA!」 ルイズは、ノリノリで掃除をするメローネを見て気分が悪くなった。 ルイズは知らない。 メローネがこう呟いていたことを。 「くっくぅ~ん。新しいカモ見つけちゃったぜ。しかも貴族様だぜ。くっくぅ~ん。」
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ZERO/ゼロ 所属 ROS 本名 サミュエル・レオ・フィッシャー 出身地 メリーランド州ボルチモア 誕生日 8月8日(63歳) 身長 178cm 体重 77kg アーマー ●●○ スピード ●●○ 固有アビリティ アーガスランチャー 破壊可能または補強された壁を貫通するカメラを展開するランチャーカメラは壁の両側を監視でき、レーザーを放つ。 4回使用可 強さ ★★☆ 重要度 ★★☆ +略歴 経歴 「準備、遂行、撤退」フィッシャー"ZERO"の子供時代については、CIAとサードエシュロンがその大部分を機密扱いにしている。だがそれでも、出生地がメリーランド州ボルチモア郡タウソンであることは判明しており、彼はそこで父方の祖母であるサラに育てられた。その後は軍の寄宿学校に入学し、集中力を身に付け、技術を磨き、命令に従うことや、証拠の隠し方を学んだ卒業後、彼はすぐ合衆国海軍兵学校に入って政治学を専攻し、それからSEALSの訓練に参加している。ペルシャ湾、ボリビア、コロンビア、セネガル、コソボで作戦に従事したフィッシャー"ZERO"は個人的犠牲をいとわず果敢に任務を遂行することで知られるようになった。防衛殊勲章を授かったフィッシャー"ZERO"はその後、バージニア州リトルクリーク海軍基地で教官を務めているそしてCIAに採用された彼は【削除】 性格 サミュエル・レオ・フィッシャー"ZERO"とは初めての対面だったが、伝説の裏に潜む男について、ようやくその正体を垣間見られるという気分だ。自分の功績や能力にひけらかすタイプではないが、その身のこなしや周囲の状況を見極める判断力を目の当たりにすれば、彼の熟達ぶりは明らかだろう。もしこの分析結果を読むことがあれば、彼もきっと同意するはずだ。【...】元エシュロンエージェントについて詮索するのは容易なことではない。彼は集中して話、その議題について語ることがなくなれば、それをはっきりと示す。彼の任務は争いを追い求めることなどではなく、惨事の跡が残る前にダメージコントロールをすることだ。フィッシャー"ZERO"の技術と性分は、プレッシャー下でも彼を冷静な状態に保ち、どんな状況にも備えられるようにしている。エヴァンズやブルンスマイヤーの激しやすい性質を中和する効果があるかどうか、興味のわくところだ。フィッシャー"ZERO"をよく知らない者にとっては(あるいはよく知る者にとっても)、彼の皮肉な物言いは不快に感じられるかもしれない。だがその裏には、思慮深さと細部への注意力が隠されている。彼には人や問題の核心を看破する力がある。我々の訓練プログラムを彼がどう評価し、どんな改善案を出してくるかとても楽しみだ【...】彼は娘のことを話したがらない。だがこれはきっと、わだかまりがあるといった事情ではなく、警告の意味合いが強いのだろう。【削除】(コメント_s.フィッシャー:コーヒーは利点の1つじゃないのか?残りが少なくなってるぞ)-レインボー・ディレクター、DRハリシュヴァ・"Harry"・パンデー 訓練 ・"ザ・ファーム"(バージニア州キャンプ・ピアリー)・高度武器訓練・スキューバ訓練・SAO(戦略航空作戦)資格・HAHO、HALO訓練・クラヴ・マガ訓練(レベル3B/黒帯) 関連分野での経験 ・ジャスト・コーズ作戦・デザート・シールド作戦・スカラベ・トゥース作戦・デザート・ストーム作戦・モーリタニア・セネガル国境紛争・セルヴァ。ヴェルデ作戦・シルバード・スカルペル作戦・サードエシュロン・グルジア情報危機・インドネシア危機/ロサンゼルス国際航空事件・ニューヨーク・サイバー攻撃/東アジア危機・パラディン・ナイン・セキュリティ・フォースエシュロン 備考 デバイス:アーガスランチャーオペレーター:サミュエル・レオ・フィッシャー"ZERO"調査担当者:R Dディレクター、DR.エレナ・アルバレス"MIRA"サミュエル・レオ・フィッシャー"ZERO"は型破りな男だ。常に抜かりのない彼であれば、その装備に同じことが言えても驚きはない。それにしても、いつだって事態を把握している様子なのはどういうことだろうか。その秘密を探りたいと思っている(常にコーヒーを切らさない秘訣についても)アーガスの適応力の高さは驚くべきものだ。我々のカメラでも同じことをするべきだった。補強壁を貫通できるように設計され、成功時には反対側への移動が可能になるというメカニズムは、他のデバイスでも前例がない。無論、反対側に到達できなかった場合も、片側の監視は問題なく行える特に刺激的なのは、レーザーを搭載している点だ。アーガスが壁を突破したタイミングで、絶好の機会が訪れることもあるだろう。であればそのチャンスを逃す手はない。いずれにしても、ZEROがこれをどう使うか楽しみだ。ラボでできることは限られている。本格的なテストは実戦を見るしかない-R Dディレクター、DR.エレナ・アルバレス"MIRA" 装備 メインウェポン ダメージ 装弾数 サブウェポン ダメージ 装弾数 ガジェット 固有アビリティ SC3000K(アサルトライフル) 45 25 5.7USG(ハンドガン) 35 20 ハードブリーチングチャージ アーガスランチャー MP7(サブマシンガン) 32 30 GONNE-6(ハンドキャノン) 10 1 クレイモア - 固有アビリティ 通常の壁や補強された壁、窓、ハッチなど任意の場所に張り付けることができ、カメラを起動すると、攻撃側は、カメラを回転させて壁の向こう側を見ることができます。カメラは、1つ分のレーザーチャージを持っており、防衛側へのダメージや、ガジェットを破壊することができます。 キャッスルのアーマーパネルは貫通可能 1つのカメラでレーザー1つ発射可能 カメラの表裏切り替えとレーザーはゼロのみが操作可能 銃弾で壊せる 破壊痕から反対側は見えない ミュートのシグナルディスラプター、イエーガーのADS、ワマイのマグネットに引っかかる +初期の仕様 フラググレネードからハードブリーチングチャージに変更。 コメント欄
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「インテリジェンスソード?」 「そうでさぁ、若奥様。全く。いったい、何処の魔術師が始めたんでしょうかねぇ、剣を喋らせるなんて」 ルイズはその答えを聞いて、暫くジロジロと剣を眺め、店主との商談に戻った。 余り変なものを買われてはたまらないと、僕は一時的に剣から意識を外して、店主に目を向ける。 店主の手元には、過度の装飾の為されたハルバートと、これまた過度の装飾の為されたレイピアが一つずつ。 「昨今は宮廷の貴族の中で、下僕に剣を持たせるのが流行っておりましてね。何でも『土くれ』のフーケとか言うメイジの盗賊が、貴族の宝を盗みまくっているとの噂で」 そういいながら、店主はよいしょと、手に持っていたハルバートと、レイピアをカウンターに置く。 そうして全身像が露わとなったハルバートは、2m半強もあるような代物だった。 どう軽く見積もっても、3kgはある。 「その際に選ばれるのがこのレイピアでさぁ。また長ものではこういう、ハルバートも人気で」 ルイズはそれをちらちらと見ながら、う~んと唸って、何かを考え込んでいる。 正直、あんな大きなものを買われても困る。槍なんて扱えないし、邪魔なだけだ。 どうせ格好をつけるだけなのだから、振り回しやすい短槍か、重さのほとんど無い、見せかけだけの槍で十分だ。 才人が使う剣にしたって、この間ギーシュと戦った時の様な、青銅製のゴーレムなどを相手にするのにレイピアでは、心許ない。 それは、とてつもない身体能力でもあれば話は別だが、決闘の時の才人でさえ、記憶のシルバーチャリオッツより大分、スローだったしな。 僕は、間違ってもあんな、役に立ちそうにないもの買ってくれるなと、心の中でつぶやいた。 暫くそのハルバートとレイピアを眺めていたルイズは、どうやらお気に召さなかったようで、別のを持ってくるように店主に言う。 「槍はもっと、そうね、もっと変わったものを、剣はもっと大きくて太いのを持ってきて頂戴」 「へぇ、槍の方は解りました。しかし若奥様。お言葉ですがあの御仁には、この程度のサイズが無難なようで…」 「聞こえなかったの? もっと 大きくて太い のが良いといったのよ」 ……わざわざ、大きくて太いを強調しなくても良いだろう。 ルイズは大きくて太いのを頂いていきました。 非常に卑猥な響きだな…… それはともかく、店主は暫く粘ったものの、結局ルイズに言われた通り、渋々と別の商品を取りに、店の奥へと戻っていった。 しかしそのとき、僕のスタンドが店主の「素人が! せいぜい高く売りつけてやるか」という呟きを捕らえた。 コレは、場合によっては助け船を出すか、自分で決めた方がいいかもしれない。 とりあえず僕は、表に出ている槍から、自分に合いそうなものを見繕うことにした。 とりあえず、壁にかけてある槍を一本ずつ手に取ってみる。 これは重すぎるな。こいつは長すぎる。これは持ちにくい。これは……ダメだ、短すぎる。これなら良いか? ……いやダメだな、格好がよくない。これは……良さそうな気もするが。少し計りかねるな。 ……矢張り、素人である僕にこういうものを見るのは無理か。 TRPG等でさんざん鍛えたのだが。 僕はとりあえず、最後に手に取った槍を確保の意味で別の場所に立てかけておき、壁の槍から興味を外す。 そういえば、先程から才人は一体何をしているんだ? 僕は店内をざーっと見回し、才人の姿を探す。 「お前、デル公って言うのか?」 「ちがわ! デルフリンガーさまだ!」 「へぇ、俺は平賀才人だ。で、あっちが花京院典明。宜しくな」 いた。先程の剣とずっと戯れていたのか。 まぁ、変なものが大好きな才人には、仕方ないことなんだろうな。 レアものと聞いたら、殆ど使わないようなものでも、つい買ってしまうような男ですし。 それどころか、買ってから用法を考えることも、割とよくあったほどだ。 そんなことだから、いつまで経っても周りの人間に『抜けている』と評されるのだが。 まぁ、喋る剣というのは興味がある。 僕もその剣…デルフリンガーという、名前は大層な剣に近づいてみる。 「てめ、さっきはよくもこのデルフリンガーさまに対して、いってたじゃねぇか。『侮辱する』っていう行為に対しては、殺人も許される! つーわけで顔出せ、こら」 「悪かったよ。謝るから、そういう怖いことは言わないでくれ」 「……てめ、何か拍子抜けすんな」 どうやら僕が近づいていることに、気がついてないようだな。 僕はそのまま、後ろから黙ってデルフリンガーを手に持ってみる。 「失礼します」 「お?」 「うおっ、何時の間に後ろに」 僕は剣を様々に、手で弄んでみる 両手剣なので、もう少し重い物かと思ったが、以外と軽い。 やや長いので、振るのには少し訓練が入りそうだが、持っていくのに、邪魔にはならなさそうだな。 「ほう、やっぱおめえさんは見かけ通り、それなりの力はあるみてえだな」 「一応は鍛えていますからね。ところで……」 「なんでえ?」 ある程度、意志を持って喋れる剣と言う時点で、僕は錆びていても問題ない、ある利用方法を思いついた。 常識的に考えれば、それを果たす器官を持ち合わせていない剣には無理なことだろうが、ここはファンタジーだ。 出来るかもしれないという一縷の望みを掛け、僕はデルフリンガーにそれが出来るかどうかを問うた。 「文字、読めますか?」 「は?」 文字が読めない。 僕と才人がこちらで情報を集めようとするにあたって、最初にぶち当たった関門であった。 簡単な文章すら解らないのだ。 直接的な会話でしか、コミニケーションを取れないというのは、かなりの痛手である。 文字を覚えればいいのだが、単語も知らないような僕らには、単文を読むにも時間がかかりすぎる。 かといって協力を頼めるような人間はいない。 幸い、何故かは知らないが、言葉が解るので、読み上げてさえもらえれば意味は分かる。 ならばせめて、当座をしのげる手段が欲しい。 というわけで、訪ねてみたのだが…… 「そりゃまぁ、おめえ。読むことは出来るが」 「では、決まりですね」 「花京院? 話が全く読めねえんだが…」 決めた。コレを買おう。 単文が読めるようになるというのは、極めて大きなアドバンテージだ。 それに比べれば、剣としての出来がどうとか、見栄えが悪いとか、そんなことはクラッカーの歯くそほどの値打ちもない。 「では、才人。ちょっと持っていてください。ルイズに買ってもらえるよう、交渉しなくてはならないので」 「あ、ああ。……って買うのか?」 「ええ。普通の剣より、何倍も役に立ちますから」 いくら錆びているとはいえ、刀身がむき出しなのだ。 ポンと渡すわけにもいかず、僕は才人にデルフリンガーを握らせることにした。 すると、またいつぞやのように、左腕の文様が光を放ちだした。 そういえばギーシュとの決闘以降、一度も光り出してはいなかったため、よくよく観察する機会が無かったな。 僕はまだ、店長がカウンターから出てきていないのを横目で確認して、まじまじと才人の左腕の文様を眺める。 「またか。なんかこのルーンてのが光り出すと、体が軽くなるんだよなぁ」 「成る程。以前の決闘の時の、あの異常な身体能力は、これが原因ということですか」 この文様はルイズと才人がキスした時に出た物だ。 どうやらコレが光ると、才人の身体能力は上昇するらしい。 が、その条件が解らない。 とりあえず僕は、この文様について解ることをまとめてみた。 1、コレは「使い魔のルーン」と呼ばれる物である。 1、コレが光り出すと、才人の身体能力が上昇する。(他にも効果がある可能性アリ) 1、持つということが、条件の一つである以外、発動条件は不明。(槍とこのボロ剣で発動。スコップなどでは発動しない) ……結論が出せるほど、まだ解ってはいないな。 と、そうこう考えている内に、店主がカウンターの方へと出てきた。 手にはやたらときらびやかな剣と、今度はまた豪勢な矛、しかし穂先に月牙の付いた物を持っている。 悪いが、どちらも欲しいとは思わない。まだ先程の方がマシな気さえする。 僕は店主とルイズの間だけでかわされようとしている商談に、待ったをかけるため、先程立てかけた槍を片手に、ルイズの方へと向かった。 「この剣は、かの高名なゲルマニアの錬金術師シュぺー卿が鍛えた物で、魔法がかかっているから鉄だって一刀両断でさ。 そしてこちらの槍も、東方より伝わった槍で、矛っていうらしいんですが、これがどんな盾でも貫くという一品で。まぁ、どちらもおやすくは御座いませんがね」 「私は貴族よ。それで一体いく「ルイズ」ら…… 何よ?」 「できればあの剣と、この槍が欲しいのですが」 そういって僕は先程の剣、デルフリンガーを左手で指さし、右手に持った槍をルイズの前にズイッと出した。 どちらもカウンターに出ている物より、安そうな代物だ。 ルイズはそれを見て、解りやすいくらい嫌そうな顔をした。 「え~~~~~~。そんなのが良いの? もっと喋らないのとか、綺麗なのにしなさいよ」 「どうしてもコレが良いんです」 「私はいやよ。そんなんじゃ格好が付かないじゃない」 「ですが、こんなきらびやかな剣が、才人に似合うと思いますか? それにこんな長物、怪しいと思いませんか」 「……それでも、こんな気色悪いのはいやよ」 「こういう物は、当人に似合うというのが重要なんですよ」 「……」 特に感情以外で粘る理由もないルイズは、いささか不満そうな顔をして考え込んだ。 彼女は腕を組み、じーっと僕と才人の方へと視線を向ける。そしてはまたうつむいて、唸って、また僕と才人の方を見るという行動を繰り返す。 その間、店主は僕の方へ、余計な事しやがってと言いたげな視線を浴びせてきていた。 流石に無理に進めてくるつもりは無いようだ。 「仕方ないわね。あんたの方からお願いって事も珍しいし、ここはご主人様の寛大さを見せてあげるわ。 これ、おいくら?」 「へぇ、二つ併せて500ってとこでさ」 「ちょっと、高くない!?」 「まともな大剣なら相場は200。槍だって150はしますから、この槍もちょっとしたものでしてね。まぁ、妥当な所でさ」 「仕方ないわね……」 そういって財布の中身を確認するルイズ。その表情が見る見るうちに不満そうな顔になっていく。どうやらギリギリだったようだ。 しかし店主がしてやったりと目を細めたのを見逃すほど、僕は抜けていない。 相場は解らないが、この店主の反応を見る限り、本当はもっと安いだろう。 しかしこういう場所では、カモる事は悪いことではない。騙されて買ってしまった奴がマヌケなのだ。 ならばここはアレを試してみるッ! 僕はお見通しだよと、堂々とした態度で、大声で笑い出した。 「500エキュー? ノォホホノォホ! バカにしてはいけませんよ、君ィー。高いィ高いィーッ」 「ノ、ノリアキ? 突然どうしたのよ」 「花京院、どうした! 前から変な奴だと思ってたけど、ついに気でも狂ったのか!」 僕が突然大声で笑い出したことにより、ルイズと才人が若干引いた様子でこちらを見る。 ルイズは貴族らしいからこういう場所で買い物はしないだろうし、才人だって外国にいったことはないという。 だからこういう先進国には無いノリというのは、ついていけないものがあるのだろう。 しかし才人、それはどういう意味だ? とりあえず才人への復讐は、返ってから追加するとして、僕は店主の反応を見る。 「へぇ…… なら、いくらなら買いまさあ?」 店主は食らいついてきた。どうやらこのノリは、万国のみならず、異世界でも通用するらしい。 では、まず第一段階。こんなに安くて良いのだろうかという値段を提示する。 「二つで100エキューにしろッ!」 この言葉を聞いて、店長は何にも解っちゃいないといった様子で、首をカッ切る真似をする。 「そんな値段じゃ、店の経営が成り立たなくなりまさ」 良しッ! 計画通り! では第二段階。帰るフリをする。 「仕方ありません、ルイズ、才人。途中で中古の武器を売っている店がありましたね。あちらで買いましょう」 「え!? そ、そうね。そんな店もあったわね!」 もちろんながら、そんな事実はない。 確かに武器を売り物にうたっていた露天商はいたが、小型の刃物をいくつか売っていた程度だ。 しかしルイズ的には、僕が知っていて、自分が知らないというのが許せないらしく、知ったかぶりをして見せた。 計画通りだ。僕の言葉より、ルイズの言葉の方が信用があるからな。 「へぇ、だがそんな店より、うちはまっとうな商売してますんでね。まぁ厄介払いもかねて、450でどうでさ?」 よし、食らいついてきた。 値段交渉開始ィーッ! 「150にしてください」 「400!」 「200!」 「375!」 「225!」 「350!」 「250!」 「325!」 「275!」 「「300!」」 「よし、売ったッ!」 「買ったァー!」 「「……」」 どうやらルイズと才人は、この流れについてこれなかったようだ。唖然として、僕の方を見ている。 その全くついていけないといった表情で、ボーっとこちらを見ているルイズに、僕は早くお金を出すように催促する。 「ルイズ、交渉は終わりましたよ。早くお会計をすましてください」 「あ、うん」 「毎度。剣の方は、煩いと思うんでしたら、鞘に入れれば大人しくなりまさあ」 結局、ルイズと才人は店を出るまで、終始着いていけないといった表情をしていた。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 「何よ、あの店主! 貴族の私に吹っ掛けようとしてたわけ!?」 「ええ、そうですね」 「全く、これだから平民は……」 帰り道。 ルイズが今更ながら、店主に対する愚痴を並べだした。 もっとも既に馬に乗って大分経つので、きびすを返して街に戻ろうものなら、一体何時間かかることか。 そういう訳で、自然とルイズの愚痴は僕の方へと向いてくる事になった。 僕はその愚痴に適当に相づちを打ちながら、馬を走らせる。 ちなみに何故才人の方に向かないのかというと、股ズレの為に、馬上でノックアウトしているからだ。 デルフリンガーを背負っている御陰で、行きよりかなり疲れているのだろう。 「情けねぇなぁ、相棒」 「うるせぇ……」 そういえば何時の間にやら、才人はデルフリンガーと仲良くなっていたらしく、相棒などと呼び合っていた。 全く、うらやましいな。マイペースで…… ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 「ああ、もう。どうしてやろうかしら!」 その後、ほぼずっとルイズの愚痴は続いていた。 実際、最初の言い値より安く買えたので、わざわざ文句を言いに行ったり、無礼打ちにする為だけに戻る気はさらさら無いようだ。 その分、愚痴として僕にしわ寄せが来ているが。 ……とにかく、今日は疲れた。 僕は手綱をハイエロファント・グリーンに預け、身体の力を抜いて、空を眺める。もう日も傾き始めていた。 とりあえず戻ったら、作ったばかりのお風呂に入ろう。 ふぅ。っと一回、大きくため息をつき、僕は視線を前へと戻す。 そこにはめろんおっぱいを持った、赤い髪の女性が馬に乗ったシルエット。 確か6股で二つ名が『微熱』とかいう…… 「キュルケ!」 「YES! I am!」 最悪だ。この疲れている時に。 あのめろんおっぱいと赤髪が、今は非常に腹立たしい。 僕はこれから起こるであろう、ルイズとキュルケの延々とした口喧嘩から逃れるため、馬の手綱をより、強く握るのだった。 「全く、あなた達何処行ってたのよ。部屋に行っても誰もいないし、追いかけようにもタバサも留守だし」 「あんたには関係のないことでしょ。それより、私の下僕に色目を使わないで」 「あ~ら、ルイズ。ひょっとして焼き餅?」 「違うわよ!」 もう、遅かったかもしれないが。 To be contenued……
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ゼロ軍の活躍 皆さん、こんにちは ここにはゼロ軍の今までの活躍を載せて行きたいと思います。 また、これからどのような活躍をするかについても話し合う場となっております 昔の活躍については、詳しいデータがない為正確な年などは公開出来ません。 ゼロ軍の活躍 はい、ついに出来ました!! 「ゼロ軍の活躍」ページです 私達ゼロ軍の活躍で大きな物と言えば・・・ N.D.F 巨大荒らしギルドN.D.Fに対して 何度も隊員を送り込みついにゼロ軍の手により壊滅させることに成功した。 その大部分が潜入隊員を送り込み侵入させ撃退するという物でした。 潜入で多くの活躍をしてくださった方々、本当にありがとうございました。 特に『シャアz』 今後、巨大荒らし勢力が出現した場合、危険区域にて戦闘を行い撃退する 方針です。また、潜入部隊の方々にはこれからも幅広く活躍して頂きます。 ゼロ軍の活躍に今後も期待していて下さい!! 援助 今回の活躍は、同盟軍に大きな喜びをもたらしたというもの。 ある時、某軍からパーツを援助してほしいとの連絡があり ゼロ軍は隊員全員を集め、某軍に協力。 パーツ収集に専念しました。 少量ですが、ガレージにあるパーツを援助し、不足している パーツの収集に当たりました。某軍からは、まだパーツが 揃ったとの連絡がない為、現在もパーツの収集活動に当たっております。 悪質ギルド撃退 これは、ある一人の隊員によって演習場が救われたという活躍 隊員の名前は『tatuvb』。本人がこの活躍に気づいているかは 不明。 ある時、演習場に向かうと 某ギルドが演習場を独占し、侵入 してくる物に対し、全員で押し寄せ 追い返していた時の事。 そこへ、tatuvbが演習場へ入ると 某ギルドは全員で攻撃を 集中してきた。 そして、tatuvbがパイルバンカーを振り回し、わずか数分で 全員を追い出し、演習所にはまた皆の場が出来たという活躍。 新たなる天使を育む これは、総司令官により、ポルドシティに降り立つ初心者達が 安心して快適にプレイ出来る様にしたという活躍。 総司令官が一等兵の頃から続けている初心者への援助。 それは、ただミッションを手伝うのではなく、一人一人に C21の楽しさを伝え、支えて行くことを記した活躍。 これにより、現在の中尉の中には総司令官とはルーキー の頃から一緒という者も少なくは無い。 彼等は、PSS連盟の為、ゼロ軍の為にも力を貸してくれる と思う。 仲間との関係 これは、ある一人の隊員によって、全ての隊員が幸せになる活躍。 その活躍は『まっかる大佐』。ゼロ軍の中でも特に人気が高く、 やさしい心の持ち主。 そのやさしさは、困っている隊員にアイテムやパーツを差し出し 援助したり、時には新米隊員の階級上げを手伝ってあげたり。 その活躍はとても幅広く、仲間を癒してくれる。 名前 コメント
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ゼロ円(ぜろえん) ミノを置いたが一列も消せないこと
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俺の提案(部屋割り)は却下された。 結局男子と女子で一部屋づつになった。 ちなみにロリコンの処遇については何とかあのままにした。 朝になってベッドから起き、ギーシュが床で寝ているのを確認し、隣のベッドのデルフリンガーを背負う。 そしてベッドが二つしかない部屋から出ると、ロリコンが目の前にいた。 「おはよう。よく眠れたかい?」 「ああ、ベッドが良かったからな。そっちはどうだった?」 「おかげさまでよく眠れたよ」 「それは良かった。感謝しろよ」 気のせいかロリコンの顔が不自然だ。怒りを抑えているような気がする。 おれが何かしたのだろうか。 考えてみるが心当たりは無い、気のせいだな。 「そういえば君は『土くれのフーケ』を捕まえたらしいね」 「おう!スゲーだろ?」 「ちょっと君の力に興味があるんだ。手合わせをお願いできないかい?」 「手合わせ?おれと?本気で?」 「そうだよ」 大爆笑。 コイツ犬相手に手合わせなんか申し込んでるよ。 おれが爆笑しながらプライドとか無いのか?と聞いてみると ロリコンはその事に気づき逃げていった。 ありゃ稀に見るバカだね。 朝食の後再び手合わせを申し込まれた。 他の連中もロリコンの正気を疑ったようだが ロリコンの『フーケを捕まえたほどの実力なんだろ?だからだよ!』なんて必死の言い分を信じ、 『手合わせくらいやってやれよイギー』みたいな空気が出来上がっていた。 だがおれはそんな事やりたくないので 「なあ、ちょっとでいいからさ、頼むよ」 「イヤだ」 なんて事を延々と繰り返していた。 だが事態は昼食の後についに動いた。 「何でそんなに嫌がるんだい?」 この一言におれはつい答えてしまった。 「お前がロリコンだからだよ」 静寂。痛いくらいの静寂。 その静寂を破ったのはこの一言。たった一言。 「ロリコンの何が悪い?」 何か顔が怖いです。 「胸が無いからか?」 ゴメンナサイ。 「結局お前は胸が全てだと思っているのか?」 いえ、そんな事は無いです。 「巨乳には夢が詰まっているんだ!とか言うつもりか?」 もうやめてください。おれのライフはもうゼロです。 そのまま貧乳の魅力をずっと語られた。 その場の全員が。 机の上で貧乳こそが最高だ!等と演説してる姿はとても貴族には見えない。 大体おれが貶したのはロリコンだ。貧乳じゃあない。貧乳はおれも大好きなのに。 だがそんな事を言っても無駄だろうから黙っている。 「胸が小さいのは悲しみではない!その間違った悲しみを誇りに変えて、立てよ貧乳!」 なんだかなあ。 全員が『何でこんな事に…』って表情をしている。 おれ自身も辛そうで見ているだけで痛々しい、のでザ・フールで作った分身を解除し、そのまま散歩に出かけた。 ロリコンがあまりにもウザイので作っておいた分身。 まさかこんな形で役に立つとはな… ちなみにおれは窓の外から様子を見ていた。 おっと、さっさと逃げないと連れ戻されるな。 おれは宿屋から少し遠く、見つかりそうに無い場所を見つけ、のんびり昼寝する事にした。 タバサの怒りはいつ収まるのかな。 そんな他愛も無い事を考えているとすぐに眠くなった。 目を覚ますともう夜だった。 宿屋の…もといタバサの様子を確認しようと思いふと宿屋を見ると 囲まれていた。何か物騒な連中に。 入り口から少し離れた所に巨大なゴーレムまでいる。 ゴーレムの肩には人が二人いて片方はフーケだった。 もう片方は分からない仮面を付けている事は何とか見える、おそらく新手のメイジだろう。 おれがどう動くか考える前に何かがこっちに来る気配がした。 その何かの方を見てみるとルイズとロリコンだった。 「あ!イギー!こんな所に!」 「何がどうなっているんだよ?」 とりあえず状況を聞いてみる。 「敵に襲われたんだ。これから僕らは桟橋に向かい船に乗り、アルビオンへ行く。他の人には囮になってもらった」 「船が出るのは明日じゃないのか?」 「そこは僕の風でなんとかするさ」 あ、今の笑顔ムカツク。 「アンタは私たちに付いてきなさい」 それっきゃねえか。宿にはタバサもいるしな。 文化の違いって言葉がある。 それはエジプトでの旅でポルナレフが何度か言っていた言葉であるが、今おれはそれを目の当たりにしていた。 巨大な樹とその枝にぶら下がっている船である。 今発進した船があるのだがそれは空を飛んでいた。要するに飛行船ってヤツである。 上には階段で行くらしい。 目当ての階段を見つけ上る。八十メイルくらい上った時、俺の鼻は敵の存在を感じた。 「ザ・フール!」 振り向きながらザ・フールで攻撃する。 が、避けられた。 フーケと一緒にいた白い仮面の男だった。 「「ライトニング・クラウド!」」 ロリコンと仮面の男が同時に同じ魔法を唱え、相殺される。実力が近いのか?いや、違う。 「ロリコン!接近戦に持ち込め!」 「僕はロリコンじゃあない!」 そう言いながら素直に接近戦に切り替える。 よし、ご褒美だ。受け取れ。 ザ・フールで攻撃。もちろん二人いっぺんに。それを喰らいロリコンは地に落ちた。 「なにやってるのよ!」 ルイズの怒鳴り声。ちょっと耳が痛くなったがそれに耐え説明する。 「臭いが同じだった。同一人物だぜ、ありゃ」 「………え?」 「ロリコンと白仮面は同じヤツなの。風の偏在ってのじゃねーの?」 ルイズに説明しながら目的地まで歩いた。 「もう一回言ってみて?」 「だーかーら!」 ルイズはしつこく食い下がる。 しつこい女は嫌われるぜ? 再び説明。 「それじゃ困るのよ!」 「仕方がないだろ、ルイズ」 「でも…」 「相棒の言うとおりだ、貴族の娘っ子。諦めろ」 デルフも同じ意見だ。これで二対一。 「アルビオン行きの船はまだ出せないんです、朝になるまで待ってください」 係員の事務的な言葉。相手が怒り心頭の貴族であれ、臆することないその姿勢はとても格好良い。 「一度引き返すぞ」 「そうするしかねーよ、娘っ子」 「…分かったわよ」 おれ達は一度宿屋に引き返す事にした。 『なんとかする』そう言っていたヤツがもういないため船が出せないのだ。 肩を落としながら歩くルイズはとても小さく見えた。 To Be Continued…
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最初に動いたのは、フェイトだった。 金色の魔力が残像のように光り、瞬間的にゼロとスカリエッティの間に割り 込む。そしてデバイスを構え、鋭い視線で敵を睨み付けた。 「どうして、お前がここにいる!」 フェイトの行動に、他の隊員達も何が起こったのか気づき始めた。事前にス カリエッティの手配写真を見ていたと言うこともあり、エリオやティアナは攻 撃態勢を取る。一方、ギンガは信じられない物を見るかのように呆然と立ち尽 くしており、スバルはその姉の反応に動揺している。 唯一、冷静な姿勢を崩さなかったのが高町なのはで、彼女は混乱と動揺、そ れにより激発しそうな隊員達を手で制した。 「待って、あれは映像だよ」 実体無き存在。なのはは面白くなさそうにスカリエッティを見る。 「ほぅ、さすが管理局のエース・オブ・エース。だが、こんな映像でもこの通 り君たちと会話をするぐらいは出来るぞ」 薄気味悪い笑みを浮かべながら、スカリエッティは周囲を見渡す。そして、 改めてフェイトと、彼女の後ろにいるゼロに目を向けた。彼の視線に、眼中に、 フェイトは映っていない。そもそも、スカリエッティの眼中にフェイトが入っ ているかも怪しい。彼女は、この男に訊きたいことがあった。確かめたい事実 があった。なのに、彼は彼女を見ていない。 「お初にお目に掛かる。私がジェイル・スカリエッティだ」 その言葉はフェイトではなく、ゼロに向けられたもの。 ゼロがスカリエッティの姿を見るのは、彼の言うように初めてである。写真 を含めた画像や映像の類も見たことがない。一度でも見ていれば、話しかけら れた時点で気付いている。 「何故、オレのことを知っている」 そして、何故自分に接触をしてきたのか。この世界の犯罪者が、異世界の住 人である自分に。 「言ったろう……私はずっと君を見てきたんだ。だからこうして、今日は挨拶 に来たわけだ」 相手が映像である以上、手を出すだけ無駄である。シグナムがシャマルに念 話を送り、スカリエッティの映像が発信されている位置を探知するように指示 を出す。だが、幾十にも偽装を施されているようで、彼女の索敵能力でも容易 に探し当てられなかった。 フェイトは自分を見ようともしない男に苛立ちを憶えながら、状況を打破す る方法を模索する。ギンガも何とか、二人をスカリエッティから切り離せない かと徐々にではあるが距離を詰めていく。 「……用件を言え」 ゼロはこの緊迫した状況に全く動じず、冷静に相手に言葉を放った。簡潔で、 これ以上にないほどにハッキリとした質問。 「ゼロ、君へ挨拶ついでに渡したい物がある」 「渡したい物?」 映像を使って、何かをするつもりなのか。フェイトがゼロを庇うように、彼 の前に立つ。 スカリエッティはそんなフェイトを一切無視し、 「私から君への、挑戦状だよ」 そのプレゼントを叩き付けた。 第7話「ドクターのゲーム」 「挑戦状……?」 知ってはいるが、聞き慣れぬ単語にゼロは眉を顰める。フェイトやギンガらも 同様で、なのはですらスカリエッティが何を言っているのか理解できていないよ うだった。 「そうだ。私は君にこれから戦いを挑む。異世界の機械戦士である君に、この世 界の科学者である私が!」 何がそんなに面白いのか、スカリエッティは始終笑みを絶やさなかった。ガジ ェットの残骸に囲まれながら笑い続ける姿は、まさに異様であった。 「管理局がガジェットと呼ぶこのガラクタも、君の前には無力だった。並の魔導 師ならば楽に殺せる兵器を、君はほとんど一撃の下に倒し続けてきた。私はね、 戦う君の姿に惚れ込んだんだよ」 そして、興味を憶えると同時に、言い様のない興奮を実感した。 「はじめは君の存在を我が手中に収め、解析をするつもりだった。異世界の機械 戦士をバラバラにして、その神秘的な構造式を私の知識として飲み込んでいく… …だが、鋭い斬撃と正確無比な射撃でガジェットを破壊する君を見続けて、考え が変わった」 それは子供のような、無邪気な考え。 「私は、私の科学技術の粋を尽くして、ゼロ、君を壊したい。異世界の戦士であ る君に、この私の、ドクタースカリエッティの技術が、計算が、野望が、創造が! どこまで通用するのか……それを調べたい、確かめたい!」 豊かな低音で、まるで演説するかのようにスカリエッティは叫び声を上げる。 彼は自己顕示欲が強く、パフォーマンスが好きだと言われているが、なのはが彼 女にしては珍しくポカンとした表情でスカリエッティを見ている。 「言いたいことは、それだけか……」 全ての流れを強引に断ち切って、絞り出すようにフェイトが声を発した。スカ リエッティはそんな彼女の存在に今気付いたかのように、そしてその存在をあか らさまに不快気な視線で睨んだ。 「何だ君は……私は今ゼロと話しているのだよ」 管理局員など引っ込んでいろと言わんばかりの態度を取るスカリエッティだが、 フェイトは引き下がるわけにはいかなかった。 「時空管理局執務官フェイト・T・ハラオウン……話があるのなら私が聞く!」 彼女の名乗りに対し、初めてスカリエッティが反応らしい反応をした。 「フェイト・テスタロッサ……?」 彼は驚くべき物を見たかのように目を見開き、フェイトと、そして遠く後方に いるエリオを目ざとく見つける。 「なるほど、そうか……そういことか」 スカリエッティは喋りすぎで乾いた唇を軽く舌で舐め、僅かな潤いを取り戻す。 「プロジェクトFの残滓が、今更この私に何の用だ?」 事も無げに、スカリエッティはフェイトを突き放した。 「なっ――!」 あまりにあっさりとしたその反応に、今度はフェイトが目を見開いて驚いて しまう。 「残念だが、私はプロジェクトFに対する興味を十年以上も前に失っているんだ。 当に研究も止め、データは破棄した」 誰かが研究を引き継いだという話は聞いていたし、実験に成功したという結 果も知っていた。だが、それがどうした。 スカリエッティは、一度辞めた研究を振り返らない。一度興味を失った存在 に、見向きもしない。 「しかし、こうして実験の成功例を見るのは感慨深くもあるな。どうかね? 私の研究所で君の全てを私にさらけ出さないか? 久々に遺伝子的な創作物の 身体を撫で回すのもそれはそれで……」 瞬間、エリオが動いた。ソニックブームを発動させ、目に求まらぬ速さでス カリエッティに斬り掛かったのだ。スカリエッティは、恐らく何が起こったの か理解していなかっただろう。 もっとも、彼にはその必要すらなかったが。 「おいおい、君は話を聞いていなかったのか? 今の私は映像だ。デバイスで 斬り付けたところで、傷一つ付かんよ」 いきなり斬り付けてきた少年を鼻で笑い飛ばしながら、スカリエッティは厳 然たる事実を突き付ける。エリオの電撃を纏った斬撃は、スカリエッティの映 像を僅かに歪ませただけに終わった。 「黙れ……!」 そんなこと、エリオは百も承知だった。けれども彼の身体は自然に動いた。 自分と、そして自分が最も敬愛する女性を侮辱した男を前に、居ても立っても いられなかったのだ。 「まったく、折角の時間を邪魔しないでくれたまえ。何度言うが私は今、ゼロ と話しているのだよ」 その言葉に、ゼロが動いた。フェイトを押しのけ、自ら前に出る。 「ゼロ!」 フェイトが驚いてゼロの横顔を見た。 「こいつは、オレに話があるんだろう」 ゼロの瞳が、鋭い光りを放ちながらスカリエッティを見据える。周囲の空気 が、より緊迫した物へと変化していく。 「乗ってきたかね? それではゲームの説明を始めようか」 「ゲームだと?」 「そう、これはゲーム、遊びだよ。私と君のね」 スカリエッティは軽く指を鳴らした。すると彼の頭上に新たな映像が映し出 される。なにかの地図だろうか? 「これはミッドチルダ、つまりはこの国の地図だ」 地図の上に、四つの光点が浮かび上がる。光点は赤い輝きを発しながら、点 滅を始める。 「高慢なる管理局の諸君なら、この光点が指し示す位置がなんだかわかるだろ う?」 言われて、フェイトは地図に映る光点の位置を見る。全部で四つ、それぞれ の距離は適度に離れており、皆が皆、なにかの施設がある場所のようだが…… これは、まさか。 「大規模発電所、都市管理型通信施設、天候制御システム……それと食料保存 庫だね」 なのはが光点が指し示した施設の名前を、正確に言い当てていく。どれもミ ッドチルダ、しいては首都クラナガンにおいて欠かせぬ場所である。一つでも 欠ければ、都市機能が麻痺するだろう。 「ご名答……実はね、私はこの施設を既に『確保』している」 どよめきが、周囲の人間達から巻き起こった。無理もない、そんな報告は受 けていないのだ。 「どういうことだ?」 ゼロが冷静に、説明を求める。 「そのままの意味だ。こんなガラクタガジェットとは違う私の部下達、ナンバ ーズが全ての施設を制圧した」 「ナンバーズ……」 「戦闘機人、というのはご存じかな?」 ギンガが、小さく呻くように反応した。スカリエッティはそんな彼女に、実 に卑しい視線を向ける。フェイトやエリオの存在は眼中になった彼だが、ギン ガのことは最初から気付いていたのだ。 「私が誇る4機、いや4人の戦闘機人が全ての施設を制圧、ガジェットと共に占 拠している。これを倒し、施設を開放するのが君の勝利条件だ」 まさにゲームの説明をするかのように、スカリエッティは解説をしていく。 彼は今、誰にも気付かれずにテロを成功させたばかりなのだ。それを、こうも あっさりバラしていく。 彼にとって、テロ行為など「物の次いで」に過ぎないのだ。彼とゼロのゲー ムを演出するのに、たまたま件の施設を選んだだけに過ぎない。 「ゲームに参加するのは君一人、と言いたいところだが君もこの世界に来て日 が浅い……勝手がわからず即ゲームオーバーではつまらないからね、特別にこ こにいる魔導師程度なら、同行者として制限は付けないでおこう」 ただし、とスカリエッティは付け加えるのを忘れない。 「君が参加しないのはルール違反になる。君ではなく、例えば管理局の武装大 隊か何かだけが攻めてきたら、私は迷わず当該施設を爆破して消滅させる」 そんなことをすれば、クラナガンは大混乱では済まない自体になる。スカリ エッティはあるいはその条件を揃えることが出来るからこそ、これらの施設を 制圧したのだろうか。 「さて、以上でルール説明は終わりだ。何か質問は?」 「ない」 「そうか、では私の挑戦状……受け取ってくれるのだね?」 無言で、ゼロはスカリエッティを見据えた。フェイトがそんな彼の横顔を、 ギンガがその後ろ姿を見つめている。 「……いいだろう」 ゼロはバスターショットをスカリエッティに突き付けた。そんなことをして も無駄であることはわかっているから、スカリエッティは彼の行動を格好付け に過ぎないと判断した。 「どんな世界だろうと、オレは迷うつもりはない。目の前に敵が現れたなら」 言い終わる前に、バスターショットが放たれた。スカリエッティの映像を突 き抜けたショットは、そのまま周囲にある木々の一つに直撃する。 そして…… 「えっ――」 フェイトが小さく声を上げた。スカリエッティもまた、振り返ってゼロの砲 火が直撃した位置を見ている。 木々の葉が舞い散ると共に、バスターに貫かれたガジェットが一機落ちてき た。ガジェットには、映像の投影機に類する物が装着されている。 「ガジェットで映像を……だけど、反応は」 驚いてシャマルをの方を見るフェイトだが、彼女も唖然としながら首を横に 振った。どうやら、彼女も気付いてはいなかったらしい。 「フッ、フハハハハハハ! ゼロ、君は最高だよ!」 映像のカラクリを見破られたスカリエッティ本人は、さほど驚いてはいない ようだった。既にブレが生じ、消えかかっている映像の彼は、満足そうな笑み を浮かべていた。 「ゲーム開始だ……ゼロ、また会おう」 ガジェットが機能停止をすると共に、スカリエッティの映像は消え去った。 残された六課の隊員達は、各が声も出ずに立ち尽くしている。 「あれが、ジェイル・スカリエッティ」 一人、ゼロはスカリエッティと対面した事実に呟きを漏らしていた。そして、 横にいるフェイトに顔を向ける。 「…………」 彼女は、無言だった。怒りとも悲しみとも取れる、表現のしづらい表情を浮 かべながら、彼女は震えていた。 心の中で、彼女は泣いているのかも知れなかった。 ガジェットを破壊され、一方的に会話を打ち切られたスカリエッティは、悔 しそうではないが残念そうであった。 「まったく、あの後それぞれのナンバーズを解説してあげようと思ったのに、 ゼロはせっかちな男だ」 何故そこまでする必要があるのか、とウーノは尋ねない。スカリエッティの やることに、理由はあっても意味はない。意味はあっても理由はない。彼は、 そういう男だ。 大体、このようなゲームをすること自体がおかしいのだ。ゲーム自体は元々 考えていたミッドチルダへのテロ計画を流用したに過ぎないが、どうして本来 の計画を捨ててまでゲームなどという意味不明の催しを行うのか。常人には理 解も納得も出来ないだろう。 ウーノにしてみても、彼女にはスカリエッティのやることだからと、肯定す ることしかできない。 「ですが、まさか私のフローレス・セクレタリーを施したガジェットが見破ら れるなんて思ってもいませんでした」 だから彼女は、話題を変えることで物事に深く言及しないように努めた。 「いや、途中からエース・オブ・エースも気付いていたようだ。フェイト…… だったか? 彼女は冷静さを欠いていたようだから、気付けなかったがね」 ウーノの持つ先天固有技能フローレス・セクレタリーは、超高性能ステルス システムや高度知能加速、除法処理能力の向上などがメインとなる能力だ。彼 女は先ほどのガジェットに自らの能力を用いてステルス処理を施したのだが、 ご覧の通りゼロに撃ち抜かれてしまった。 「だがしかし……ゼロと話すだけのつもりだったが、色々面白い物が観られた な」 スカリエッティは、録画した先ほどの映像をモニターに映し出す。そして、 フェイトとエリオ、さらにもう一人の姿をアップで映す。 「プロジェクトFなど、今更どうでもいいことだ。あの技術に、もう意味など 無い……だが、これは」 少年の方はともかく、フェイト・テスタロッサなる女と、さらにもう一人 は興味深い存在だ。 何故ならこの二人は―― 「私の技術の、最初の成功例か。フフ、記念に保存しておくのも悪くはない かも知れないな」 フェイトと、さらに後方に映るギンガ・ナカジマの姿を観ながらスカリエッ ティは低い笑い声を上げ続けた。まったくどうした、世の中はまだまだ面白い ことだらけではないか、と。 ホテル・アグスタから撤収した機動六課の面々は、すぐに隊舎のブリーフィ ングルームにて緊急の会議を開くこととなった。既に地上本部によってスカリ エッティが確保したという施設が本当に制圧されてしまっている事実がわかっ たのだが、地上本部は慎重な対応を見せていた。 これにはスカリエッティがゲームと称し、ゼロを基地攻略に指名したこと、 さらに機動六課の局員以外の同行を認めなかったことにある。如何に地上本部 を指揮するレジアス中将が強硬姿勢を貫く男でも、強引に攻めて施設が消滅す るようなことになっては困るのだ。 「だから中将は大変不本意ながら、六課に事態の収拾を図るように求めてきた」 面白そうな声で、六課総隊長のはやてが現状を説明した。彼女はホテル内に いたため、外にスカリエッティが映像とはいえ現れた事実を知らなかったが、 会話記録自体はシャマルが録っていたため確認することが出来た。 「六課が失敗すればうちらを切り捨て、今度は自分が行動を起こす。うちらが どうなろうと心は痛まないし、自分で解決した方が名声を高めることになる」 逆に言えば六課が事態の収拾に成功すれば、それだけ自分たちの名声が上が ると言うことになるのだ。 「で、どないする? わざわざ敵の誘いに乗って、敵地となった施設に乗り込 むか?」 はやての言葉は、乱暴なようで物事の本質を性格に見極めている。スカリエ ッティは今回のことをゲームと称した。つまり、制圧された施設は彼が様々な 改造を施しているに違いない。それこそ、六課全員を全滅させるような凄まじ い罠があっても何ら不思議はないのだ。 「仮に罠の存在がなかったとしても、百体を超えるガジェット反応が確認され とる……これを無傷で解放するのはちょっと難しいなぁ」 無論、隊長や副隊長総出で攻め込めば何とでもなるだろうが、これらの施設 は出来うる限り無傷で開放したい。壊して使用不能にでもした日には、任務失 敗も同じである。 「はやて、スカリエッティはゼロを指名してきてる。彼を中心に作戦を立てる べきだと思うけど?」 フェイトの意見は物事の前提に添った物であるが、はやては余りいい顔をし ない。 「ゼロねぇ……」 意地悪そうな顔をしながら、はやては会議室の隅で壁により掛かって立って いるゼロに目をやった。彼も当事者であることから入室は許されたが、座るこ ともしなければ今のところ発言もしていない。 「なんや、随分とスカリエッティに気に入られとるみたいやないか」 「はやて、そんな言い方は」 「でも、事実や。奴はこいつに挑戦状を叩き付けたんやから」 それがはやてには、面白くない。いや、彼女とてゼロがスカリエッティに 「目を付けられた」ことぐらいはわかっている。だが、これまでがジェットを 調査し、スカリエッティへと辿り着いたのは自分たち機動六課なのだ。にもか かわらず、自分たちを一切無視してスカリエッティはゼロに挑戦状を叩き付け た。 機動六課など見る価値もなければ、意識する必要もない。そう言われている ようで、はやては非常に腹立たしい。そうした彼女自身を含めた身内に対する 扱いへの嫌悪感が、ゼロへの複雑な感情へと変化しているのだが、ゼロにとっ てはどうでもいいことだ。 「まあ、『ゼロ』を前線に送り込む是非はともかく、そいつも好き好んで罠や 敵が仰山おる場所になんか行きたくないやろ」 となれば、しばらくは反応を見るためにも生還するべきか。いやいや、それ で痺れを切らした敵が出てくるのならともかく、彼らは施設を操作して首都に 間接的な攻撃を仕掛けることが可能だ…… 「オレは別に、構わないが」 これまで一言も喋らなかったゼロが、唐突に口を開いた。 「……は?」 その言葉に、はやてが思わず素の表情でポカンとした。シグナムらは、彼女 のそうした表情を久しぶりに見た気がした。 「罠があろうと無かろうと、ガジェットがいようといまいと、オレは奴の挑戦 を受けた。だから、戦いに行く」 売られた喧嘩を買ったのだからそれが当然だろう、と言わんばかりの発言に はやては意識せずに驚きを憶えていた。 「馬鹿馬鹿しい、そんな無茶したところで意味なんて無い。罠に嵌ってボッコ ボコにされるのがオチや」 ゼロがボコボコにされる姿など想像も出来ないが、それはそれで見てみた気 もする。さすがに不謹慎な考えだが。 「どうしても行きたいなら一人で行くんやな」 この言葉は、嫌みでありはやてなりの気遣いでもあった。ゼロがこの程度の 挑発に乗るとは思えないし、彼が行くとなればフェイトも出撃許可を求めてく るはずだ。はやてには理解できないが、何故か彼女はゼロに好意を寄せている 節があるし、ゼロに巻き込まれて彼女まで失うのは怖い。 「いいだろう。一人で行こう」 だが、ゼロはどこまでもはやての予想を上回る存在だった。 「ゼロ、貴方なにを――!」 さすがのフェイトも席から立ちあがって彼を止めるが、ゼロはそれを異とす る男ではなかった。 「転送システムと、索敵システムによる補助が有れば問題はない」 事実、彼はこれまでもそうして戦ってきた。 元居た世界でも、この世界でも。 「む、無理です。だってあそこには戦闘機人がいるんですよ!」 ギンガが声を上げてゼロを止めた。戦闘機人の力は、彼女が一番よく知って いる。ガジェットなどとは比較にならず、性能も旧タイプの自分などとは違う 最新鋭機のはずだ。 全ての罠を回避してガジェット百体倒せたとしても、そこに待ち受けるのは 無傷の戦闘機人。勝てるわけがない。 「問題ない」 そうした心配を理解していないのか、ゼロはただ事実だけを述べる。断言さ れては、ギンガとしても止めようがない。 フェイトは何か言おうとして、何も言えないでいた。ゼロの強さは、一戦交 えたことのある自分が一番理解している。けれども、だからといって彼を死地 に送り込むことなど…… 「いいんじゃないかな? 本人が行きたがってるんだから」 黙って周囲の流れに身を任せていたなのはが、ふいに口を開いた。議論も話 し合いも全てが無駄と言わんばかりに流れを断ち切ると、彼女は起ち上がって ゼロへと歩み寄る。 そして、彼の右肩に右手を乗せて軽く叩く。 「うん、それじゃあ頼んだ」 いともあっさり、だが明確になのははゼロの出撃を支持したのだ。笑顔でゼ ロを見るなのはの表情は、心の底から笑っているようにも見えるし、作り物の ようにもフェイトには見えた。 「じゃ、じゃあ私が――」 ギンガが手を挙げて、自分もまたゼロと共に出撃しようと起ち上がりかける がそれよりも早く行動を起こした人物がいた。フェイトか? いや、フェイト ではない。 「あの!」 発言者に、全員の視線が集まる。 その場には居合わせたが、立場上これといった発言もしていなかった新人達 の中の一人、ティアナ・ランスターだった。 「私も……いえ、私が同行をしたいんですが」 意思表明に、一番驚いたのは意外にもなのはだった。フェイトやギンガなら ともかく、ティアナがそんなことを言い出すとは思わなかったのだ。スバルも 呆然と友人を見ている。 ゼロは、そんなティアなの瞳に何かを見出したのか、短く答えた。 「勝手にすればいい」 いよいよ、ゼロとスカリエッティの戦いが始まろうとしていた。 つづく 前へ 目次へ 次へ